貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫)
黒田 明伸 / 本
貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫) epubダウンロード無料 - 黒田 明伸による貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫)は岩波書店 (2020/2/16)によって公開されました。 これには364ページページが含まれており、本というジャンルに分類されています。 この本は読者からの反応が良く、2人の読者から4.3の評価を受けています。 今すぐ登録して、無料でダウンロードできる何千もの本にアクセスしてください。 登録は無料でした。 サブスクリプションはいつでもキャンセルできます。
貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫) の詳細
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タイトル : 貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫)
作者 : 黒田 明伸
ISBN-104006004176
発売日2020/2/16
カテゴリー本
ファイル名 : 貨幣システムの世界史-岩波現代文庫.pdf
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貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫) epubダウンロード無料 - 内容紹介 貨幣の価値は一定であると我々は常識的に考えている。しかし、複数の通貨が存在して評価が多元的であるという事例は、歴史上、さまざまな地域、時代にあった。交換という行い自体が多様である以上、貨幣も多様にならざるを得ない――。謎に満ちた貨幣現象を、世界史の中で根本から問い直す。 内容(「BOOK」データベースより) 貨幣の価値は一定であると我々は常識的に考えている。しかし、複数の通貨が併存しているとき、交換価値が多元的であるという事例は、歴史上、多くの地域・時代の存在した。たとえば、本国をはるかに離れて流通した、オーストリアのマリア・テレジア銀貨や中華帝国の銅銭の存在。日々手にしている貨幣であるが、「貨幣とは何か」という問いは私たちを惹きつけてやまない。世界史の中で、改めて謎に満ちた貨幣現象を根本から問い直す。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 黒田/明伸 1958年生まれ。東京大学東洋文化研究所教授。世界貨幣史、中国経済史。主要著作に、『中華帝国の構造と世界経済』(名古屋大学出版会、1994年、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
カテゴリー: 本
貨幣システムの世界史 (岩波現代文庫)を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
本書を読み始めてから気付いた辺りは、偏に私自身の不注意・軽率さにあるが、本書は学術系「岩波(現代)文庫」であり、本書の趣旨・内容は「世界史」とあるも専門的でありかつ一定地域の又は特定時期の通史ではない。概略としては18~20世紀における一部紅海周辺地域、17~8世紀のインド(ベンガル)地域、11~8世紀頃の中国・日本等の東アジア地域等を中心とした、『貨幣』制度の成立・変質、地域的(市場的)特質、歴史的又は社会的相似・相同性等を実証的に考察したものである(補論では中世後期日本を別個に扱う)。「商品の説明」には「複数の通貨が存在して評価が多元的であるという事例は、歴史上、さまざまな地域、時代にあった。交換…自体が多様である以上、貨幣も多様にならざるを得ない…謎に満ちた貨幣現象を…根本から問い直す」とはあるが、これだけでは本書の趣旨を的確に表象しているとは言い難い。本書は内容自体が複数の地域・時期かつ細部の考察に渡るところ、些か乱暴だが端的に言えば「市場階層の上位と下位〔市場取引規模・性質の相違〕の垂直的関係において、非自発的な保蔵の生じる傾向があること…空間をもった市場の、その内部と外部〔特定貨幣流通地域とこれに接する異別の流通地域〕の市場との水平的関係において、安定した内部の貨幣需要と時に大きく揺れる外部の市場との貨幣出入、という2つの力」(14頁:引用文中〔〕は筆者に依る)の現象的連関につき、歴史実証的に考察したものと言える。内容・構成は「商品の説明」に譲り、以下主要なトピックを所見と共に紹介したい。まず「マリア・テレジア銀貨」に係る貨幣鋳造と流通の歴史の考察(第1章)、このトピックが第2章以降の考察、読者における本書理解の基本的前提をなしていると言っても過言ではないだろう。殊に前述の本書趣旨である「空間をもった市場の、その内部と外部〔特定貨幣流通地域とこれに接する異別の流通地域〕の市場との水平的関係において、安定した内部の貨幣需要と時に大きく揺れる外部の市場との貨幣出入、という2つの力」の経済的(歴史的)連関の代表例を詳細に考証している。ここでは、政府ないし権力に依る貨幣政策(貨幣変更及び為替・両替の公定相場の設定等)が市場原理に依りその制御に限界があったこと(24~46・51~4頁ほか)が重要だろう。加えて「マリア・テレジア銀貨の環状回路」の論旨・図表(46~51頁)は、前記「空間をもった市場の、その内部と外部〔特定貨幣流通地域とこれに接する異別の流通地域〕の市場との水平的関係」を具体的かつ判りやすく表象している。実態的市場経済は主権(統治)者の思惑通りには連動しない好例だろう。次が日常取引と市場間取引、別言すると零細額面通貨と高額額面通貨の歴史・経済的成立契機と連関性及び係る貨幣流通の地域間特質(≒共通性)、即ち前記の「市場階層の上位と下位〔市場取引規模・性質の相違〕の垂直的関係において、非自発的な保蔵の生じる傾向があること」の論考も興味深い(第2・3章)。但しここでは、「私鋳銭」(材質低下)ないし「紙製通貨」発行の実態、両替(為替)相場の錯雑性等に関する歴史・現象的分析は詳細だが、係る現象からの市場経済的影響又は金融経済論的論究に乏しい印象がある(58~62・69~76・88~94・102~6頁ほか)。第4章では、銅銭不足・紙製通貨崩壊、私製通貨(竹・布製ほか)、秤量通貨銀との連関等の歴史を概観しつつ、中国における銅銭≒地域内通貨(小額決算)、秤量銀≒広域地域通貨(高額決済)と言う視点が歴史的には必ずしも妥当しない点を指摘している(131頁など)。これに関して、著者は「空間的画一性と時系列的一貫性を創造し維持しようとする王朝側の動機と、地域的多様性と状況を志向する社会の側の動機との引き合い…2つの均衡点がないわけではないが、この振動が構造化されて…長きを経た」(136頁)と位置付ける。この辺り(金融経済学的な分析に浅く)些か理解しにくい論旨で、端的に言えば表層的又は現象的側面からだけでなく、私鋳銭又は(私製)「紙製通貨」発行、非流動的因子(滞留・保蔵等)につき、金融経済論(貨幣価値とインフレに係る連関的分析)及び市場経済的側面(生産力・物価変動等の分析)からの立ち入った(原理的)論究が欲しいところである(133~8頁)。前述した貨幣に係る保蔵ないし「滞留」等の現象的要因として、「粗悪」な私鋳銭又は私製「紙製通貨」と流通過程における撰銭又は(基準銭と通用銭に観る)通貨の二重構造化、両替(為替)相場の多様化に論究を進めていく(141~9頁ほか)。これに関連して中世から近世における日本の封建制度的変質(貫高制から石高制への移行)、中国製銅銭と日本との関連性も考察があるが概観的な範囲に留まる。他方、中国製銅銭の流通広域圏(通貨需給の連動性と瓦解)をして「環シナ海銭貨共同体」と観るのは面白く(170~3頁)、「銭票」と「紙製通貨」との異同は不明確ながら、権力期間に依らない意味での“私製”通貨及び地域的流動性の成立制度的考証(176~193頁)、更に進んで具体的地域における信用制度実態等(199~207頁ほか)も興味深い。前者については、「銭票」と紙幣・有価証券等との経済的・質的異別が必ずしも明確でなく、後者については「購入された繭や製品代価勘定を“引き当て”にして…金融機関からの信用供与を受ける…債権が流通している」(206頁:右引用文中“”は筆者付記)等とあるが、これは“集合債権譲渡担保”性の言い換えであり、この辺りにも前段摘示と同じく制度実態(現象)面に留まらずもう少し(原理的な)市場経済・金融論的視点が欲しいように思う。第7章で市場通貨の(水平的・垂直的)2層性から、「脱現地通貨化」から進んで統一通貨制度及び「国際金本位制」の言及があるが(212~228頁ほか)、これらの歴史的連関(契機)については、私の理解では曖昧に感じられる。そして終章では通貨(需給)市場の2重(水平的・垂直的)階層性の(慣習的)制度変遷、統合契機、通貨制度の歴史的多様性など(特に239~253頁など)、本書の総括的構成となる。補論は主として中世日本の貨幣制度・市場実態と関連する中国との考証であり、中国銭貨の日本国内的意義(私鋳銭)・撰銭令の実態など(263~285頁ほか)が注目される。このように本書を概覧すると、本書が一般的通史でないこと(専門的論文と同視できること)、各論として制度的考証を展開していること等から、特に経済史よりも一定程度の通史に理解ある読者は、まず①序章で本書目的の概要を理解し、②終章で本書趣旨総括の理解、③同じく本書趣旨の契機の1つを述べる「岩波現代文庫版あとがき」、④日本史的側面の補論及び2章~7章という読み方の方が、殊に右④の各論理解に資するように思う。時に垣間見える自賛的筆致、貨幣制度の現象的側面への傾倒、為替・両替相場の経済分析的考察及び市場経済学・財政金融論的考察(別言すると金融・市場経済等の原理的分析)に薄い論旨等は措くとして、非常に実証的であり専門性が強いので一般的歴史愛好家にはハードルは高いと思料される。
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